スレイヤーズあだるてぃい

                            「終わらぬ艶会」

                              作:悪平 修
 

 ……チュン……チチ……
 ン……朝……?
 まどろむ朝の空気を感じ、私は目を覚ました。
 あれ?確か昨日の夜……

 ……良かった……夢だったのね……
 でも、あんな夢を見るなんて……

 しかし、そんな思いはすぐに消えて無くなった。
 ベッドに起きあがると、シーツの一部が盛り上がっている。
「えっ!?」
 ……まさか!?
 おもむろにシーツをめくると、私の股間には天に向かってそそり立つ大きなテ
ントがあった。
 恐る恐るパジャマのズボンを下げると、そこには見事な男根があり、そしてそ
れは間違いなく私の股間から生えていた。

 ……夢じゃなかった……
 でも、どうしてこんなに?

 訳も分からず、自分の一部と化している肉棒を見つめる。
 そして、昨日のことを思い出す。

 しかし、殆ど思い出すことは出来なかった。
 覚えているのはただその快感だけ。

「…………………………。」

 好奇心と、欲望にかられ、私は初めて自らの意志でその肉棒をつかんだ。
「あっ……」
 それはとても大きく、とても固く、とても熱かった。
「ん……」
 そして、つかむのと同時に、あの快感が甦ってきた。
 徐々に、しかし確実に、私の手の中でそれは熱く火照っていき、はち切れんば
かりになっていった。そして、その切なさは、私の体全体を包んでいった。

 ……少しだけなら……
 ……一度すっきりすれば、元に戻るかも……

 そんないいわけを考えながら、私はゆっくりと手を上下にしごく。
 あのお香無しに、初めて自分からするオナニーは、普通の女の子のオナニーと
は絶対にかけ離れているだろうけど、とても気持ちのいいものだった。
「はぁ……ぁは……ふぅ……ンンッ……」
 しごく度に、肉棒は熱く固く大きくなり、血管まで浮き出てびくびくと脈打ち
ながら私の手に絡み付いてくる。そして、私の胸元のパジャマは2つの小さなテ
ントを張り、襟首からは蒸し暑い雌の体臭が立ち上ってくる。
「……ァ……」
 その時気付いた。
 ……私の股間から香る『男』の香りに……
「……ン…ァ……ハァ…ァ……」
 自分の淫らな香りと『自分』のオイシソウな香り。
 その二つがあたかも媚薬のように強く香り、そして私の疼きを強めていく。

 シュッ、シュッ、ジュッ、ジュクッ……

「ンン……ンアッ……はぁ……ぁああン……」

 だんだんと早くなるしごく音。だんだんと大きくなる私の喘ぎ声。
 そして、だんだんと堪えきれない何かが股間を刺激する。

 ゾクゾクッ!

「アッ……イっちゃ……イっちゃうッ!……」

 じゅじゅじゅじゅじゅじゅじゅじゅじゅっ!!!!

「…ぁ……ふああああああああっっっっ!!!」

 ビュクビュクッ!!!

 爆発的な快感と絶頂感と開放感、そして壮絶な射精と共に、私はベッドに仰向
けに倒れ込む。
 すると、遥か上空に打ち上げられたホットミルクが、私の顔に、私の胸に、私
の体中に降り注ぐ。
「……ァ……」
 体中のホットミルクを手で伸ばしながら集め、顔のミルクと一緒に嘗め取る。
 そのきつい匂いにくらくらしてしまう。
 少し前だったら絶対にこんな事思わないのに……
 ……でも……
「……オイシイ……」
 私は快感と、そして何かと共に、その精液の味をじっくり味わっていた。
 

 ……また……しちゃったぁ……
 イキュバが消えてから、あのお香の香りの中の不思議な感覚はなくなったわ。
きっとあれはイキュバの仕業。
 でも、一度快感を覚えた私の体はその行為を忘れなかった。ううん、きっとも
っと欲しているんだわ……
 着替えながらそんなことを考える。少し自己嫌悪に陥りそう。

 キュッ

「あっ!?」
 パンティーをはいて、違和感を感じる。妙に中が狭く感じる。
 ……やだ……締め付けられちゃう……
 わき上がって来そうな感情を押さえ込みながらズボンをはく。
「……これでよし、っと。」
 いつもの服装、いつもの外見。
 でも、胸が少しきついみたい。また大きくなっているのかしら?
 ……そしてなにより、股間がきつい。
 ここには、女の子にはない、普通は付いてはいないモノがある……

 ……ううん!私は立派な女の子よ!だって……
「……うふっ☆」
 ほら、こんなに可愛いじゃない!
 したこともない「セクシーホーズ」を決める自分を見て慰める。

 ……ホントに可愛い……

 自分に思わず見とれる。
 我ながら可愛いと思う。
 我ながらセクシーだと思う。
 我ながら……

 だんだん表情がトロンとしていき、股間がよりきつく感じる。
 パンティーが縮んでいるわけではない。ズボンの上からでもはっきり分かるほ
ど、大きくなっていっているんだわ。
 ポーズを決めたまま、腰に当てていた左手でズボンの上から股間をさする。
「アッ……」
 ついさっきしたばかりなのに、もうこんなに元気なの?
 ポーズに変化を付け、俗に言う悩殺ポースを自分なりにアレンジ。
 それと同時に、ズボンの中に左手を忍ばせ、パンティの上からさする。
「ン……ァハ……あんっ……」
 何とも言えないもどかしさと、心地よい快感を感じながらその行為を続ける。
 洗剤の匂いだった衣服は徐々に女の匂いに変わっていき、私の顔にはうっすら
汗が浮かぶ。
 汗ばみながら浮かべる表情は妖艶で、口内には唾液が溜まる。その唾液を飲み
込みながら、声を堪える。
「ン……フ……ンッ!……ンンッ!」
 さっきイったばかりだからかしら……凄く感じる……
 そしてその時はものの数分で訪れてしまった。
「ンッ……ンンッ……ンッ!!」

 びくびくびくっ

「はぁ……」
 脱力感が体を包み込む。
 左手で先端を押さえたまま、右手でズボンを少し下げる。
 ゆっくりと左手を出すと、どろっとした白濁液がべっとり付いている。
「ん……」
 鏡に向かい、うっとりとした表情で精液を嘗め取っていく。その映像と、太股
を流れ落ちる感覚に、また股間が疼いてきてしまう。
 
 
 
 

「アメリアどうしたの?何か疲れてるみたいだけど……」
「あ、いえ、何でもないんです。」
 さすがに朝食前に5回もイっちゃうと、顔にも出てしまうのね。
「……まぁ、廊下で話すのも何だから、部屋に入んなさいよ。」
「あっ、い、いえ、ここで良いんです☆」
「……何かヘンねぇ……」
 うっ……怪しまれてる……
 でも、今リナさんの部屋の中に入ったりしたら、自分を押さえられる自信がな
いんですぅ……
「あ、あの、実は、少し出かけて来たいんですけど。」
「どこに?まさか、お宝探しじゃぁないでしょおねぇ!?」
「違いますよぉ、フィリアさんのところです。」
「フィリアの?」
「はい、ちょっと相談事が……」
「何?何か悩み事でもあんの?」
「はぁ、ちょっと……」
「………………………………………。」
 う゛っ、リナさんが真剣な顔で私を見つめている……
「……………まぁ、いいわ。
 どーせゼルももうしばらくこの辺いたいみたいだし。
 ここからならフィリアのいる町までそんなに長くないでしょうしね。」
「あ、ありがとうございますぅ!!!」
「た・だ・し !!!」
「えっ!?」
「ここの食事代、あんたが持ちなさいね。」
「え゛え゛〜〜〜っ!?そ゛ん゛な゛ぁ゛〜〜〜〜〜〜〜」
「じゃ、そーゆーことで。
 気を付けて行ってきなさいね、アメリア☆」

ぱたん。

「あ、ちょ……」
 ……あ゛あ゛〜〜〜、父さん、許してぇ……………
 
 

「翔封界!」
 朝食を済ませ、身支度をし、目立たぬように股間のモノを包帯で縛り上げ、私
はフィリアさんのところに急ぐ。
 ……こんな事、ゼルガディスさんにはとても相談できない。
 リナさんに話したら……
 ……だめ……想像しただけで体が火照ってきてしまいますぅ……

 ……ガウリィさんは……まぁ良いとして。

 故郷のみんなにだって相談できることじゃない。
 そうなると、私よりも魔族に詳しいはずのフィリアさんに聞くしかない。
 風の結界を身にまとい、途中物陰で愛し合ってるカップルを見かけて疼きだし
た体を押さえながら、私はフィリアさんの住む町に急ぐ。
 町に着いたとき降っていた雨は、私の衣服を程良く濡らし、股間のシミを隠す
のに役立った。

 かちゃっ

「いらっしゃ……あっ、アメリアさん。」
「あ、お久しぶりですぅ☆」
「話は先程リナさんからお伺いしました。何か私にお話が?」
「あ、じ、実はその……」
「はい?」
「出来ればあの……二人だけで……」
「あ、はい、分かりました。
 ……あっ、店番、よろしくお願いしますね。」
「分かった、オレ、店番する!」
 聞き覚えのある声は、奥の方でしていた。
 

「……ここは私のプライベートルームで、鍵をかければ誰も入ってくることはあ
りません。」
「わざわざすいません。」
「で、どういったご相談ですか?」
「……先日ある方からこのお香を頂いたんです。
 このお香を嗅いでから、身体に変化があるって。」
 そういって、シルフィールさんから頂いたお香を見せる。
「で、そのお香に……崩魔陣かけたら……その中から……イキュバという魔族が
出てきたんです。」
「……イキュバ……」
「それで……実は……そのイキュバに……その……」
「……はい?」
「……を……て……て……す……」
「……今何と?」
「……………………………………」
「……アメリアさん。」
 恥ずかしさのあまりうつむいていた私に近づいてくるフィリアさん。
「……あっ……」
 そっと私の方に手をかける。
「ここには私達しかいません。防音もしっかりしてますから誰かに聞かれること
もありません。話して下さい。」
 また、どきどきして来ちゃった……
「………………………ちゃったんです……」
「???」
「その………イキュバに……男の人の……その……」
「男の人の?」
「オ……チン……ン……を……」
「えっ!?」
「……生やされて……」
「本当に?」
「………………………………………………」
「………………………………………………」
 驚いていたフィリアさんは、ゆっくりと口を開いた。
「……見せて……頂けます?」
 ゆっくりとうなずいた私は、フィリアさんのベッドに腰掛けながらズボンをず
らす。
 留め具を外すと、包帯は勢いよく宙に舞い、その中から密室という状況とこの
部屋に漂う恐らくはフィリアさんのものである良い香りに反応してすっかり興奮
していた”男の子”が自己主張を始める。
「きゃっ…………」
 フィリアさんの顔が見る見る赤くなっていく。
 その表情に、私は何かを感じていた。
「触っても……良いですか?」
「………はい………」
 フィリアさんの手が恐る恐る近づいてくる。
「………アッ………」
 そのぎこちないさわり方に、思わず声が出る。
「……本物……みたいですね……」
「……ン……ァ……はぁ……」
 両手で触られる感触と、フィリアさんの視線が、私の体をアツくする。
「……ダ……メですぅ……そんなに……触っちゃ……ァ……」
「……辛いんですか?」
「……あの時から……アッ……そうなん……ンッ……ですぅ……ふぅ……」
「……良いですよ、辛いんでしょう?」

 ぺろっ

「……アッ!?……アッ……ちょっ…は…ぁん……フィリ…ァ……さ…んぁあっ……」

 ぺちゃ、ぴちゅっ、くちゅっ……

 突然のフィリアさんの舌の攻撃に、私の下半身は耐えられなかった。
「……だめ……んんっ!……そんなに…ぁっ……したら……ハァンッ!……出ちゃ
います……ウッ……」
「……んふっ……良いのよ……はぁ……出して……んんっ……私の……んふっ……
……顔に……」
 その一言は決定的だった。
「……イッちゃ……ぁあああ……はぁあっ!!!」

 びゅりゅりゅっ!!!ぴゅっ!

「……はぁぁ……」
「……ふぅ……こんなにいっぱい……」
「……そんな……恥ずかし……あっ!?」
「んふっ……ん……んん……」
 ふとフィリアさんを見ると、顔中ザーメンだらけで、手に取った白いモノを、
ちゅっ、ちゅっ、という音を立てて嘗めていた。
「……そんな……音立てて嘗めないで下さいぃ……」
「……さて。
 それじゃぁアメリアさん、一つお伺いしますけど……」
「えっ!?」
 突然真面目な口調で問われ、一瞬たじろぐ。
「アメリアさん、最近魔法の研究なさいましたか?」
「え?……ええ、少し前に。」
「それは何か精神世界面に関係する魔法ですか?」
「さすがフィリアさん、察しがいいんですね。」
「…………………………………………………。」
「フィリア……さん?」
 じっとシルフィールさんのお香を見つめ、何かを考えていたフィリアさんが、
ふっと私の方を見る。
「分かりましたわ、原因が。」
「えっ!?」
「アメリアさん、貴方、何か”女性”に関係する魔法を実験なさったでしょ、ご
自身に。」
「……は、はい……」
「その魔法は失敗だった……」
「実は……試したところまでは覚えているんですけど、その後の記憶が……」
「精神世界面に負荷がかかったのかもしれませんね。
 ……それはともかく、恐らくその魔法の効力がアメリアさんの体にずっと続い
ていたんです。
 そして、そんなときにこのお香を預かった……
 このお香の容器、一種の魔導器になっていて、残留思念を貯めておくような能
力があるんです。」
「えっ!?容器に?」
 そう言えば、ゼルガディスさんに調べて貰ったのはお香の”中身”だけだったわ……
「そうです。
 そして、お香というものは女性が使うもの。しかも独身の女性が殿方を誘うた
めに、お香の香りを使うことが多いようです。
 その結果、この香水の容器には独り身の女性の満たされない想いが溜まってい
き、残留思念のようなものになっていき、この香りを嗅いだ女性に魅惑の感覚を
感じさせていたんでしょう。
 お知り合いの方の症状も、これで理解できます。
 容器のそこの意味ありげな文字は、多分そう言う効果が出るようになったあと
で誰かが書き込んだんでしょう。」
 なるほど、それであの夜、二人ともえっちになっちゃったのね……
「ここからは推測の域を出ませんけど、その残留思念は、度重なる時間の中で、
自らの意識を持つようになった。
 そして、自分から出る香りであられもない行動をとる女性を見て、その意識を
自分に吸収していったんじゃないかしら。
 それが、負の意識を食べる魔族というものと同じ様なものを考え、自らを魔族
と言うようになった。」
「えっ?じゃぁ、魔族じゃないんですか?」
「魔族だったら悪戯にそんなことはしないでしょうし、何より性行為というもの
は生命が命をつむぐ行為ですから滅びを望む魔族のすることではないはずです。」
「なるほど……」
「そんなとき、崩霊裂をかけられた……彼女、としておきましょう……は、アメ
リアさんに自分の一部を送り込み、その隙にどこかに行ってしまったんでしょう。
そしてその時、アメリアさんに効き続けていた魔法と反応し合って、身体を変化
させた……」
「じゃぁ、これって……」
「そう、恐らくは満たされない女性達の意識の固まりのようなものです。」
 改めて自分のモノを見つめる。
 満たされない女の子達が望んでいたもの……
「もしこの仮説が当たっているなら、解決法は一つですわ。」
「えっ!?あるんですか、解決法!」
「ええ。恐らくは。」
 良かった、これで私も普通の女の子に戻れるのね!
「で、どうすれば良いんですか?どうすれば!?」
「ま、まぁ落ち着いて。
 この薬を飲んでみて下さい。」
 そう言うと、フィリアさんは小さな丸薬のたくさん入ったガラスの瓶を私に手
渡してくれた。
「これを飲めば良いんですね?」

 じゃらじゃらじゃらじゃら

「あっ、ちょっと、アメ……」

 ごっくん。

 ふぅ、味はないみたいね。
「……随分たくさん飲んじゃいましたね。」
「えっ、飲み過ぎると良くなかったんですか?
 私、お薬ってあまり飲み慣れて無くて……」
「いえ、別に大丈夫ですよ。」
「……でも、別に何の変化も……あっ?」
「……効いてきました?」
 こんなに早く効くものなのかしら?
 体がぽーっと熱くなってくる。
「……発汗作用でも……ふぅ……あるんですか?」
「……女性の満たされない想い……言ってみれば欲求不満です。
 となれば、その満たされない想いを十二分に満たして上げれば、欲求不満は綺
麗になくなってしまうはずですわ。」
 えっ?ええっ!?
 徐々に気分が高揚していく中、一つの考えが浮かぶ。
「じゃぁ……ん……さっき飲んだ……はぁ……お薬って……ぁぁ……」
「……即効性の媚薬です。」
 着ていた衣服を脱ぎ払いながら、フィリアさんはつぶやいた。
 
 

「キャ……ッ……ンァアッ……カハァ……」
「ん……んふぅ……んんっ……」
 部屋にはただ雌の恍惚とした鳴き声が響き、私の体は性欲に蝕まれていく。
 魂すらも溶けていきそうな感覚に耐えられず、イきっぱなしの私を、それでも
攻める彼女。
 相手が誰か、どんな方法を使っているのか、そんなことはもう関係ない、ただ
この体の疼きを止められるのであれば、禁呪法にも手を出しそう……
「……ンンッ!……ぁ…ぁぁ……っと……ぁは……」
 突然体に刺激が無くなる。思わずねだる。しかし、私の両の手はすぐさま刺激
を生み出す。
「待っていて下さいね……」
 そう言うと、彼女は私に覆い被さる。モノの先端に柔らかい肉感を感じる。

にゅるっ

「ハァン!!」
「んあっ!!」
 フィリアさんの中……アツイ……
 艶めかしいひだひだがワタシに絡み付いてきて……締め上げてくる……
「……ァ……くは……アッ……アッ……ひゃぁ……」
「んっ……あんっ……どうですか……ふぅ……アメリアさん……」
「きゅぅ……ふぁはん……ダメ……ですぅ……そん……んきゃぁ……動い……」
「あぁん……アメリアさん……あはぁ……イイですぅ……」
 徐々に視界が無くなっていく。何も考えられず、腰の当たりにだけ神経が集中
する。
 ……男の人って……こんなにイイの?……
「クァ……ハ……カハ……ア゛ア゛……」
「……あぁん……アメリアさん……はぁん……まだなんですか……私、もう……」
 体内の爆弾を必死に押さえ込む。でも、もう私にはその力は残っていないみたい。

びゅくっ

『ァア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッッッッッッッッ』
 二匹の雌が絶叫を発したとき、私は今まで体験したことのない放出感を味わっ
ていた。
 
 

「……さん……リアさん……だいじょうぶですか?」
「……ン……あ……」
「気付きました?」
「あ、フィリアさん……」
 どうやら気を失っていたみたい。フィリアさんに起こされて、私はゆっくりと
起きあがろうとする。
 その時、股間に忘れていた感覚が甦った。
「……あっ!?」
「分かりました?
 そう、もう大丈夫です、消えてますよ。」
「ほ、本当ですかぁ!?」
 すぐに自分の手をパンツの中に入れてみる。
 そこにはもはや肉棒は見あたらず、懐かしい恥丘が草原の中に佇んでいる。
「あ゛、あ゛り゛が゛と゛う゛こ゛さ゛い゛ま゛し゛た゛ぁ゛〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
「ま、まぁ落ち着いて。」
「ううっ、これでお嫁に行けますぅ〜〜〜〜〜」
「アメリアさん、涙を拭いて下さい。」
「やっぱり正義は勝つんです!!!」
「……あの……できればベッドの上に立たないで下さい……」
「あ、すいません、つい。
 ところで、これってもう完全に……?」
「はい、完全にご自分で制御できますよ。」
「……え?」
 フィリアさんの言葉に一瞬時間が止まる。
「せい……ぎょ?」
「ええ、アメリアさんの意志で、自由に出来ます。
 必要なときに使えて、無用なときには今のように消せるんです。」
「ちょ、ちょっと待って下さい、
 消えて無くなったんじゃないんですかぁ?」
「さすがに元の残留思念がない状態では消すのは難しいんですよ。
 無理に消そうとすればアメリアさん自身に影響が出てしまいますし。」
「…………………………………………」
 余りのことに言葉が出ない。
 そんな……もう無くなったと思ったのに……
 消えているだけ?
「それに、今消すわけにはいかないんですよ。」
「えっ!?」
「アメリアさん、記憶のない時間があるんですよね?
 ご友人の相談に乗ったこともあるって……
 その時、その……しちゃった……んじゃないですか?」
「あ…………
 でも、それが……」
「そのご友人にも、アメリアさんと同じ症状が出る恐れがあります。
 もしかしたら、記憶のない間にリナさんにも同じ事をしているかもしれませんし。
 もしそうだとしたら、お二人を助けられるのは、
 アメリアさん、貴方だけなんです。」
「私だけ?」
「そうです。
 彼女たちの欲望を受け止め、暴走しないようにしてあげなくてはいけません。
 同時に、逃げ出した残留思念も探していただかないと。
 みつけたら……」
 そう言いながらフィリアさんは一つの箱を私に渡す。
「これは?」
「この箱は特殊な魔道具になっています。
 残留思念を閉じこめることが出来るはずです。
 『彼女』を見つけられたら、ここに閉じこめて、またいらして下さい。
 そうしたら元に戻れますよ。」
「……分かりました……」
 ふぅ……………
 これからのことを思うと、とっても気持ちが重い。
 そんな私の心を察してか、フィリアさんは一言こう行った。
「でも……気持ちよかったでしょ、男の子も。」
「え………」
 顔を真っ赤にしながら、私はこくりと頷いた。
 
 

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 あ と が き
 

作:ども、皆さんこんにちわ。悪平です。
  メイクドラマにお待たせしました、「終わらぬ艶会」、
  ようやく一区切りです。

L:まー遅れまくったわねぇ、これ。

作:まだまだ荒削りではあるのですが、
  これ以上お待たせするわけにも行かないと思い、公開します。

L:そうねー、後半なんてもうぼろぼろ。

作:ぁぅ……

L:もう "小説もどき" ですらないわね、戯れ言以下。

作:ま、まぁごもっともなんだけど……

L:ロストの方のネタもあるんでしょ?
  セイバーJの続編も書くらしいじゃない。

作:うーん、頭の中には構想はあるんだけどねぇ……

L:今度は早くしなさいよね。

作:……なるたけがんばりますぅ……

L:弱気ねー。

作:まぁ、CGとか送って貰えるとやる気ばりばり出るんですけどね。
  アメリア、キャナル、そしてライムのオナニーCGとか……

L:調子に乗るなぁぁっっ!!!

ばきっ

L:……皆様、大変申し訳ございませんでした。
  おおばか作者は、この通り必殺の「ブックエンド・アタック」で
  お仕置きしておきましたので、
  今後ともどうかよろしく。
 
 
                                                                 (終)
 
 
 

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