「気持ちのよい空間」はどこですか?
 
さて、2順目です。 この「快い」というテーマは、各人が自由に展開できるように
設定されたわけですが、幅が広くて難解です・・・。


みなさんは一日の生活の中で、「う〜ん、気持ちいい」と思うことが
どのくらいありますか?!

* 朝、ベッド(お布団)の中で太陽の光を感じるとき。
* さわやかな風の入るダイニングでの休日のブランチ。
* 夕暮れどきの家族との団欒の時間を過ごすリビング。
* 一日の疲れを癒す、リラックスのできる浴室。

上記はちょっと優等生的な意見。
一日に一度だけ、感じることのできる気持ちよさ。

どのお部屋を取っても、風や光の入り方、外部とのつながり方、
仕上げに使う材料、住まう人の好み、時間の使い方・・・ などで
「快い」と感じる空間を作ることは、ほぼ可能なように思います。
それがなかなか思うようにいかない原因は、敷地の大きさや
法的規制、予算の都合、近隣との兼ね合い などさまざまですが、
家族の多数が長い時間を過ごすリビングは優先的に「快い空間」
となるよう心がけたいと考え、設計をしています。

では、その次は?!

そう考えてみると、浴室・寝室・キッチン・個室・・・
それぞれに大切にしたい要素も要望も溢れています。
どの部屋にも、居心地よくなるポイント(つぼ)が存在するのです。
そんな中でも、どうも私は「トイレ」の創り方に こだわる傾向があるようです。
<狭いけれど、とにかく落ち着くトイレが一番>  と言う意見に
お心当たりのある方も いらっしゃるのではないでしょうか。

居心地のとても良いトイレは
何よりの贅沢かも知れない。

トイレのドアを開けた瞬間、お客さまに「うわ〜!ステキ」
と言われるのが気持ちよかったり、
「西野さんのところみたいなトイレを・・・」と依頼されたりすると
他のどの部屋を褒められるよりも嬉しかったりします。

長い時間いても息苦しくならず、こまごまとした小物は隠して収納。
何よりの自慢は、自分がお掃除をするのが苦にならないことです。
もっと言えば、お掃除をすることがたのしみでもあるのです。
なにも、広い空間を確保しなくちゃいけないということではありません。
好きな色の壁紙を張り、健康のバロメーターとも言える尿チェック用に
便器や設備品はオフホワイトですが、マットやスリッパを壁面の色と
コーディネートすることで、快適に過ごせるダイスキな場所となりました。

一人当たり一日に1度、多くて2度の利用頻度の浴室や
主にお母さんの領域であるキッチン(キッチンが居心地よく、使いやすく、
お母さんのご機嫌がいいと家族みんなも幸せ という話もありますが)
個人的な空間である個室、普段は使わない客間。
そういうお部屋よりも、おトイレを気持ちよくするのはどうでしょう?

押し付けはできませんが、私はトイレに入っている一日に数回の時間を
ほんわりとしあわせな気分になっています。
ほんの数秒から数分、数十分の時間であっても、
小さなしあわせが何度もあるのってなかなかいいものです。
家族の多いご家庭であれば、一日中誰かが「ほんわり」している・・・
考えただけでもニンマリしてしまいます。
で、そんな話をやはりニンマリしながらお施主さまにしているようです。
(本人は言われるまで気付いていませんでしたが)

「快い」というテーマの節で、おトイレについて熱く語るのは
いかがなものかと思いつつ、やっぱりここしかない、私です。

みなさんにとっての「気持ちのよい空間」はどこですか?!
またその理由は?!

もしよかったら教えてください。
今後のプランニングに役立って行くと思います。
ここに集う4人の設計者、全員にとって・・・

F建築ファーム
西野 麗子